家計の節約といえば、まずは固定費です。
では、そのつぎにできることはなんでしょう。
おすすめは、日用品費です。
なぜなら、買うものがある程度決められており、見直しやすくて節約の成果も実感しやすいからです。
いまの時代の家計を黒字でやりくりするためには、なにかひと工夫が必要ではないでしょうか。
ふだん、あまり気にかけることのない日用品費。
この機会に、手を加えてみるのはいかがでしょう。

|この記事のまとめ|
・日用品費を節約するコツは、支出目安を知ること、在庫を知ること、そして買い物計画を立てることである。
目次
“わが家” の日用品費の目安はいくら?
日用品費に使う金額は、いくらが正解なのでしょうか。
目安がわかると、節約達成というゴールまでの道のりも見やすくなります。
はたして、いまいる場所は節約達成までの、どのあたりなのでしょう。
まずは日用品一覧表をつくる

経済産業省が、ホームページに日用品の定義を掲載していますが、詳しい項目や具体的な名前までは記されていませんでした。
そこで、国の商品分類表を参考にしながら、日用品のおおまかな一覧をつくりました。
下にある一覧をもとに、じぶんだけの日用品一覧表をつくりましょう。
必要ないものは削り、不足しているものは追加します。
できあがった一覧表は、予算内で日用品費をやりくりするための土台です。
はじめは手間に感じますが、一度つくるとそのあとは見直しながら長く使うことができます。
そして、この作業を終えると、節約までの道すじが描きやすくなります。
キッチン用品
タマキ作成
・食器用洗剤
・スポンジ
・ラップ
・アルミホイル
・キッチンペーパー
・布巾
バス用品
・シャンプー
・トリートメント
・ボディソープ
・タオル
トイレ用品
・トイレットペーパー
・芳香剤
洗面・美容用品
・歯ブラシ
・歯磨き粉
・ハンドソープ
・保湿用品
・化粧品
・コンタクト用品
ランドリー用品
・洗濯洗剤
・柔軟剤
・漂白剤
掃除用品
・住まいの洗剤(家の中に幅広くつかうことができる洗剤)
・お風呂用洗剤
・トイレ用洗剤
・ブラシ
・雑巾
・ゴミ袋
・床クリーナー
その他
・文房具
・ティッシュペーパー
・衛生用品
・サプリメント
・髭剃り
・防虫剤
・保険医療消耗品(マスク、綿棒、ばんそうこう、ガーゼなど)
目安を算出する

目安の確認方法は2つあります。
国の平均と比べる方法と、家計の黄金比率で算出する方法です。
日本の平均と比べる
国の調査によると、ふたり以上の世帯の日用品の平均額は、月額13,116円です。
これは、2024年9月の情報です。
統計局家計調査年報(家計収支編)の品目分類から、上記の日用品一覧を参考にして必要な数値を抜き取り、割り出しました。
家計の黄金比率で算出する
これは、収入に対していくらの日用品費が妥当なのかを知ることができます。
ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんは、日用品費は手取りの5%が上限だといいます。
これを参考にし、実際に計算してみます。
手取り25万円なら・・・
タマキ計算
250,000×0.05=12,500円(上限額)
この黄金比を世に出した横山さんは、家計再生コンサルタントをされていて、多くの書籍も出版されています。
気になるかたは、ぜひ一読を。
さあ、目安の金額はいくら?
できあがった日用品一覧表を用意します。
そして、一つ一つの金額を確認し、さいごに合計金額を出しましょう。
すでに毎月の日用品費がわかっているなら、それを使います。
国の平均と比べて、どうでしたか?
家計の黄金比率と比べると、どうですか?
これで、準備は整いました。
あとは、目安を参考にしながらどのように使うお金を減らしていくのかを決めます。
節約達成まで、もうひといきです。
買うまえにできる節約
日用品を買わないために、できることを考えます。
無駄なお金を使わなくなる方法、意味のあるお金の使いかたができる方法が、かしこい節約につながります。
必要な日用品の数を減らす

「兼用できるもの」を探しましょう。
たとえば、重曹とクエン酸です。
重曹は、キッチンの油汚れ、水回りのぬめりとりに使うことができます。
クエン酸は、水垢、尿汚れによく効きます。
この二つを組み合わせると、家のほとんどの場所をぴかぴかにすることが叶います。
買う必要のない掃除用洗剤は、いくつ見つかるでしょう。
「なくてもいいもの」も探します。
たとえば、柔軟剤。
香りを楽しむだけなら、香り付きの石鹸といっしょに洋服を収納する方法もあります。
世間の常識ではなく、じぶんの暮らしにとって必要かを基準にして考えることが大切です。
在庫管理を整える

しくみを作ると、整えやすくなります。
おすすめは、日用品のストック分の保管場所を一か所にすることです。
そして、保管する範囲を決め、収まる分だけ持つようにします。
すると、在庫のチェックがすぐにできるようになります。
これで、買いすぎや買い忘れを防ぐことができるようにもなります。
健康になるための生活をえらぶ

健康は、必要な日用品の数も減らしてくれます。
早寝早起き、腹八分目、自炊、マイボトル、歩く。
これらの生活習慣で得られる恩恵は、なにがあるでしょう。
たくさんのサプリメントを用意する必要がなくなる。
高価な美容品をあれもこれも買わなくてよくなる。
肌トラブルが減り、病院に行く回数や、必要な医療品が少なくなる。
日用品で解決しているからだのトラブルを、「健康な生活」が解決してくれることもあります。
一度、生活のリズムや習慣を見直してみましょう。
いつもとちがう視点から考え、視野を広げると、思いもよらない節約アイディアが浮かびます。
買うときにできる節約
いよいよ、お財布をひらくときがきました。
1円も無駄にしたくないので、準備と調査がたいせつです。
買い出しメモをつくる

日用品一覧表を用意します。
そして、家の在庫を確認します。
今月足りないものにチェックをつけ、買い出しリストは完成です。
こうすると、買い忘れと無駄買いをなくすことができます。
わたしは、iPhone のリマインダー(リスト作成アプリ)で日用品一覧をつくり、今月必要な項目に目印をつけてから買い物をはじめています。
安く買うための方法をさがす

ネットなのか、店頭なのか、組み合わせるか。
3つの選択肢があります。
ネットと店頭の利点がわかると、選びやすいのではないでしょうか。
ネットショッピングの利点
値段の比較がしやすいことが、いちばんの利点です。
いちいち、あちらこちらの店舗をまわる重労働も、似たような商品の値札を見回る手間もはぶくことができます。
また、買った品物を自宅まで運ばなくてよいことも、良いところです。
送料にかかるお金や、ポイントがお得かどうかは、サイトの会員かどうか、どのような時期に購入するかによって違いがでます。
店頭購入の利点
買ってすぐに手元にあることが、店頭購入の強みです。
また、ネットショッピングとは違って、梱包材の分別や処分をする必要がありません。
お得に使うことができる店舗が自宅のそばにある場合は、とても便利でしょう。
長持ち、何度も使えるものを買う

たとえば、スポンジを「びわこふきん」に変えます。
このふきんは、食器を洗うためにつかいます。
すごいところは、洗剤がなくても汚れを落とせるところです。
ふきんが汚れたら石鹸で洗ったり、煮沸消毒したりすると、またきれいな状態でつかうことができます。
毎日、毎食後につかうわが家で、半年はもちます。
このふきんのおかげで、食器用洗剤を食器洗いのたびに使うということがなくなりました。
そして、生ものを扱った道具を洗うときのために、キッチンの流しにはお安めの食器用せっけんを置いています。
せっけんは、2か月半もちます。
びわこふきんとせっけんの組み合わせは、1か月に換算すると合計174円です。
それでは、スポンジと洗剤の組み合わせはどうなるのでしょう。
スポンジがいいのであれば、長持ちするものに変えますか?
より、安いものをさがしますか?
予算内で、おさまりそうですか?
食器用洗剤の使いすぎを解決するための方法を調べますか?
「どのようなものを買い、どう使うのか」を考えると、節約力が高まります。
さいごに
固定費の節約とはひと味違う日用品費の節約は、見直すうちに、計画的な買いものの仕方を身につけることができるようになります。
節約をすることは、「生きるための知恵磨き」のようですね。